雨の日に
2020年07月10日
特別な思いがあった幼い頃
しとしとと降る静かな雨の日に
まるで大人の詩のような
寂しい作文を書いたっけ
あの日の雨は昨今の
街をも人をも飲み込む豪雨とは
全くの別物だった
雨も風も
日照りも雪も
自分たちを包み込んでくれていた
柔らかな自然を我が物顔で破壊し
固く冷たいコンクリートで
埋め尽くした
空気を汚し
海を汚し
生き物を殺し
神秘たる地球の
色まで変えた
こんなに便利な暮らしの何が不満で
人間たちよ
今日は何を壊すのか
